司会者とMCとファシリテーターの違い
「場を仕切る人」と聞くと、どんな職業を思い浮かべますか。今回は、司会者とMCとファシリテーターの違いを解説します。
"場"のはなし
"場"には目的がある
結婚式と、バラエティ番組と、ワークショップでは、それぞれ目的が違います。結婚式には司会者、バラエティ番組にはMC、ワークショップにはファシリテーターがいるケースが大半です。場の目的に合わせて、適した役割の人を置いています。
"場"は樹木と似ている
いずれのケースでも、"場"は樹木に似ています。場が進行していく様と、木が成長していく様とは、似ています。大きな流れとしての"幹"があり、主なイベントや議題として"枝葉"が生い茂り、結論や盛り上がりとして"花"が咲いたり"実"がなったりします。
それぞれの役割
司会者
司会者の役割は、「滞りなくイベントを進行すること」です。
台本から外れることを良しとしません。如何に事前に用意されたシナリオ、式次第通りにイベントを進行できるかが、評価される基準です。
とにかく"幹"を真っ直ぐ、太く成長させられることを目指します。
MC(Master of Ceremony)
MCの役割は、「イベントを進行しながら、予定外の出来事を場に調和させること」です。
台本に沿って進行しつつ、予定外の出来事が起きた際、いかにその出来事を受け止め、場に活かせたか、盛り上げられつつ想定通りのゴールに辿り着いたかが、評価される基準です。
"幹"を成長させるとともに、「良い"枝"」「良い"葉"」を広げさせ、「イマイチな"枝葉"」を剪定しながら、木を育て上げます。
ファシリテーター
ファシリテーターの役割は、「イベントを活性化させ、参加者が未知の価値を見つけられる様に導くこと」です。
台本通りに進めるのではなく、参加者が場の目的やテーマから反れないように見守りつつ、気づきを促す問いかけが出来たか、参加者の自発的な発言を促せたか、参加者だけでは辿り着けなかった何かをその場を通じて生み出せたか、想定もしなかったゴールに辿り着いたかが、評価される基準です。
力強い"枝"を伸ばし、青々とした"葉"を茂らせることを通じて、たくさんのきれいな"花"を咲かせたり、美味しい"実"を実らせたりすることを目指します。
ファシリテーターが生み出すもの
司会者とMCは、一定の市民権を得られている感覚があります。一方でファシリテーターは、まだまだ認知度が低いと感じています。ここまでに書いたとおり、それぞれに役割と目的があります。何かイベントを企画する際は、場の目的に応じて、ファシリテーターを置くことも、考えてみてください。
オススメは、メインのMCを1名おいた上で、場を活性化させるファシリテーターを追加で置くことです。コストはかかってしまいますが、進行と活性化で役割分担できて、場の価値がグッと高まります。
ファシリテーターについてコメントやご要望ありましたら、こちらまで。
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