今の世の中、結論を焦りすぎてる
今の世の中、みんな結論を急ぎすぎていると思います。あるいは、結論ありきで議論をしたフリをして、予め想定していた結論に持って行き過ぎると思います。誰からも批判されなさそうな、無難な結論に辿り着こうとしていませんか。
焦らずゆっくり『潜る』
『潜る』って何?
言葉にしてみると、
「言葉にできない、中々表には出さない、自分の中の感情やモヤモヤと向き合って、『そのモヤモヤのエッセンスはどういうときに感じるのか』や『そのエッセンスが自分の中に生まれた背景や原因になっていそうな出来事』に思いを馳せたり探ったりして、自分の思いの根源に触れて、『気づき』を得る」
ここで言う『気づき』は、『結論』であってはいけません。『結論』を導くために役に立つものにはなると思いますが、全然役に立たなくても良いものです。
うーん、長い。伝わる感じもしない……。
どうやって『潜る』の?
ざっくり言うと「モヤっとしたことを色んな側面から考えてみる」です。その出来事は好きなの嫌いなの?世間体を気にしなかったらどうなの?モヤっとした理由は?前にも同じ様なことはあった?似たような出来事があってもモヤっとしなかったことはある?なぜ?等……
とにかく、自問自答を繰り返しましょう。
最近よく言われる「原体験を探す」のも、深く潜る方法のひとつです。
https://zakkan-vivi.com/explanation-of-the-meaning-of-the-word-original-experience/
原体験とは?どういう意味?使い方など分かりやすく解説してみた
ただあくまでも『気づき』を得るために深ーく潜りたいので、すぐに「あの体験が一番記憶に残ってる!これが原体験!」と、結論を急ぎすぎないでください。
少しは前に進んだ気がします……。さらに、潜ること、潜らないことのメリットとデメリットを挙げることで、伝わり度が上がるか、試行してみます。
『潜る』メリット
自分にとって本当に大切なものが見つかる
何気なく日常を過ごしていると、親、友人、同僚、上司、環境や流行に影響されて、自分の価値観や考え方、行動が変化します。この変化自体は良いことなのですが、自分にとって本当に大切なもの、「芯」みたいなものが、見えづらくなってきます。『潜る』ことで、この「芯」を見つけられ、思い出すことができます。
個性が出てくる
自分の「芯」が見つかることで、他の人とは異なる考え方や行動を取ることに、躊躇が無くなってきます。個性がより強く発現できてきます。
リフレッシュできる
日常を過ごすときには使わない様な頭の使い方をするので、まずドッと疲れると思います。でも、達成感というか、爽快感というか、そういった類の感情が後を引くと思います。
(少なくとも、ぼくはこうでした)
『潜る』デメリット
結論まで時間がかかる
結論を出さないことに頭と時間を使うので、その分、結論を出すことに時間がかかります。結論から遠ざかることもあります。
パンドラの箱を開けるかも
「芯」が見つかった暁に「なぜ自分は今、ここにいるんだろう……」と、今の環境から一刻も早く抜け出したくなるかもしれません。これが良いことか悪いことかはその人と状況によるかと思いますが、少なくとも「一時的な」ストレス要因になったり、環境を激変させたくなったり、周囲との関係が悪化したり、といった、良くないことも起こるかもしれません。
『潜らない』メリット
今の目標に邁進できる
潜ると、色々と雑念が湧いてきます。今の目標が心から納得行くものであれば、潜らない方が早く目標に到達できます。
『潜らない』デメリット
自分事が無くなっていく
潜らずに考えるということは、『合意的現実※』だけで物事を考えて判断するということです。
(再掲)
※合意的現実:
誰が見ても解釈や判断が同じになるもの。文字や論理的文章、数、事実など。
「誰が見ても同じ」ということは「自分でなくても良い」ということと同じです。潜らないと、自分事が無くなり、全てが他人事化してきます。
そんな人が行うことは、全てAIが出来るようになるかもしれません。誰が見ても同じ判断をするのですから。
周りを見渡したとき、自分を鑑みたとき、他人事で溢れていたとしたら、一度『潜る』ことを試したほうが良いでしょう。
自分の中にある意外性を楽しもう
改めて言葉にした『潜る』メリットとデメリットを見比べると、現実に表れている今の自分とは異なる『意外性のある出会い』みたいなものがあると、『潜る』甲斐があるのかも、と感じました。
なので、『意外性のある出会い』を迎え入れてあげる準備や心構えだけ、しておいてください。自分の意外性を楽しんでください。認めてあげてください。それが、世間から高く評価されるものではなかったとしても。自分の思いに正直に、自信を持って。
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